ほとんど五里霧中
3時という時間は夜中なのか朝なのか、夜っちゃ夜だが、鳥が鳴き始めたりもするんで、ほとんど朝とも思う。
半分夜景の高速したを疾走。
足回りが重いなと久々にタイヤに空気をいれる。
ここ最近けっこうのってるからな。
ナゴヤドームは建物の間からチラ見した。なごやのひとは篭目がすきなんだろうか。万博もナゴヤドームもカゴメも。
そしてそんだけ働いてるのに一向に手元にまとまった金がやってこないこの状況に、何故だか薄ら笑いが張り付いたまま表情が引きつるのだ。
今、テレビでふなっしーとふなごろうが頑張っている。このゆるきゃらみたいな過酷な労働条件よりはずいぶんましだろうが。やつらの対価はそれに見合うのだろう。
そして今日気づいた。そうだカードだ。カードを使ったことはないが。使うとしたらまさに今なのではないか。
そうだ。
とにかく、まとまった金が入ってもほとんどZEIKINに持っていかれると思うと気持ちがやさぐれてくるぞ。
ここ数日、雀とカラスと猫とトカゲに目の前を横切られた。
なにかのシンクロニシティなのか。
ナビが正しく道を走っても外れたからリルートするとか、一般道優先ルート指定したのに高速のり口のたびに高速アピールしてきたり、やたらNシステムとネズミ捕りの話し振ってくるので、ほとんどはじめから無視して走ってたら、ここに行き着いた。すこし木陰で休憩だべとアイスコーヒー片手に拓けたとこに出たら、子供やその親たちが遊んでいて、老人は集まっておしゃべりしていて、ああ、ここがあの世か。もう死んでんだな俺は。いつから死んでたんだろう。と池の淵でぼんやり気づいたようなきがした。
世界が眩しすぎて己の身の体積分、大気を分けて在することすら随分恐ろしいことのように思えて、心細くなった。帰りを急いだ。