大変なことになった。

 アトロクで、春日太一さんの時代劇入門講座という一連の企画で、決闘シーンはラブシーンだという回のとき、いったいいつストレンヂアの話は出てくるんだとワキワキしてたが、宇垣女史がいながら最後までストレンヂアに触れられなかったので、むーんとなっていたが、神アニメーターの特集で原画の中村さん経由でストレンヂアの話がでてやったー!!ってなりました。宇多丸氏もストレンヂア見たことあったのかー。まさにストレンヂアの決闘シーンは監督がラブシーンだと思って描いたといっていたからー!ストレンヂアに関してはほとんどセックスシーンとも言える決闘なのだから、時代劇の決闘シーンの話するならストレンヂアはもう外せないはずなんである。

 ところで宇垣アナの話聞いてるとどう考えても同じ組合の人にしか思えないんだがご本人がまだ認めてないから、そっとしておこうね。てゆうかある意味春日さんが同じ組合の人だけども。

 

 「椿三十郎」感想。

 もちろんネタバレはする。

 ところどころの画は見憶えがあるはずなんだけど完全に忘れていた。自分が未熟なもんで、歳を重ねないと良さがわからない作品というものがたくさんある。あるけど、椿三十郎ピンときてなかったはずがない、時々勉強のため作業的に名作映画あほほど一気見したりするときに見ちゃって覚えてなかったの、まさか単純に見てなかった?

 もう最高。

 自分的にこの映画の萌えポイントはおっとりとした奥方様の要望に悪態つきながらも

なんとか言われたとおりに頑張る三十郎がめちゃくちゃかわいいところだと。

 「すぐに人を斬るのはあなたの悪い癖ですよ」という奥方様の、舌打ちはやめなさいぐらいの軽さでたしなめるセリフから始まるんですが、噴出した。人殺しの罪かる!

 「いい刀は鞘に納まっているものですよ」と言い聞かされて何とか奥方の言いつけを守ろうと、知恵を絞って立ち回る三十郎なのだが、間抜けな仲間たちのせいで結構大量虐殺するはめになったりもするんだが、そんときにいらん人斬りしちまっただろうが!って激おこの三十郎は良い刀になりうる男なのにやっぱり抜き身のまま旅立ってしまう。そこがいいのだけれども。うん、それがいいんだ。素敵な城代もあんな男を鞘に入れとくはできない自分のような器の男では持て余してしまうといっていた。

 抜き身の刀は周りを怪我させるからひとところには留まっていられない。それを一番わかってるのが三十郎であり、その男と並んでいられなかった室戸なんだよねえ。こう言う人種は身の処し方がわからんくなったら戦いの中で命落とそうとする。

 畳の上で誰かに介護されながら死ぬっていう普通をもってないから死に場所が見つかった瞬間、命の渡し合いができる決闘を自ら熱望するようだ。

 ストレンヂアはこの辺りが悲壮なくらい伝わってくる。草花が枯れた景色にちらつく雪が余計悲しいんだよなあ。

 好きなとこは押入れの人質と、奥方の踏み台になる三十郎とか。例の合図のために流す椿が一輪だとわかりづらいと突っ込まれて「たくさん流してやるぜ!」って会話のとこですでに三十郎が敵地で椿の花をいくつも摘む姿が思い浮かんでそれだけでも面白かったのにそれはそれでまたああいう展開になっていったのが愉快で仕方なかったよ。なんなら一休さんみたいだったし。

 三船敏郎を生かすためにとってる映画なのにすごい娯楽で構成や画作りも美しい映画。

 

 さて、大変なのはなんだかんだあって、野良猫を保護というかもう飼うことになった先週末ぐらいからの話。

 小さい野良猫が台所の裏におねだりしにやってきてから、なんだかんだで家に入れご飯と水を与えトイレを覚えさせ夜は一緒に寝て、すかしっぺガチで臭いなとわかったとこまで来た。

 明日は動物病院につれていこうかというところ。

 おそろしい~。自分の食費すら節約している身で猫を飼うなんて。だが、あの最初の訪問のときに餌をやってしまって、次の宿主をさがせ!強く生きぬけ!と伝えたのに次の日の朝までずっといたから「あれ?これやばくね」しかも家族全員なんらかの食べ物を与えていた事実を知り、あれこれやばくね?とどっかに保護してもらう方向で情報集めしたりバイト先で飼い主探しとかしたが、どっちもシビアな状況であることがわかり、もうこれ引き下がれんぞとなった三日目の朝に家で飼うしかないという結論にいたり、親父おかんと私はその朝全員、舞い上がったようになりまだ子猫を確保していないのに猫用品をそろえにホームセンターへ駆け込み舞い上がっているため当の猫居ないのに5千円近くも猫用品にお金使っちゃったぜ恐ろしい~!いいつつ、猫がまじで不在となった夕方あたりから、あれやっぱ家に入れて飼うほうがいいんじゃね?というか帰ってくんの?という状況に不安になり、翌日昼頃一番に家に戻った僕が勝手口に猫の姿を確認したとき玄関を開け買っておいたカリカリで猫をおびき寄せ、中に入ってきたらそれとなくドアをしめ完全に猫確保、そこから猫かわいがりをして自分から外に出ない猫に仕上げたとこまで。

 信頼関係がないうちに爪切りも病院もどうかしら~とナーバスになっちゃって。

 沐浴は一回試みたが失敗した。

 猫の名前はまだないのである。