V8!!!金剛合掌!

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 乙女をねじ伏せてその上こじらせて、もうこの有様。なのだよ。

 ところでいっこーさん時々ヘイポーによりすぎてないか。とかどんだけいっこー好きなんだという、別に好きじゃねーよ。

 

 そんなこんなでひとりでマッドマックス見に行く後厄が出来上がっているわけだが、この映画をみた昨日と今日とでは確実に世界線が変わったと思えるような爽快感。あとこれを映画館で何回みたほうがいいのか。

 

 

 ネタバレで感想。

 ていうかもう~かききれないから断片的に。

 

 嬉しくって。これを享受できる環境とそっち向いてる俺の感性に感謝と感激。

 あれ?手持ちはないんだけどカード使ってでもみたほうがいいよな。というかスクリーンのいっこ常時上映でいいんじゃないか?だって期間中見れなかった人かわいそうすぎじゃん。

 

 うーん。マンウィズとゼブラのエンディングがまた軽いんだけど気持ちがよくて。

 暗転暗転でそこで締めるのか~とフュリオサあおりの最後の画面が最高。

 最初から女総隊長の目の美しさと強さにぞっこんになること間違いなしなんだけど、マックスもかっこええ!!

 手負いの獣なんだよ。トカゲとか捕まえたら反射的に口に入れるんだよ。アクションがとにかく首輪をかけられないよう生きることに向かってただ従順な犬みたいに無垢な生き物なので、序盤ほんとに犬みたいなの。言葉も失いつつある男なの。そんな男、いきなり野蛮な白塗り集団に襲われて血液袋にされちゃうわけ。

 そして白塗りの集団は暗黒舞踏でしょ?間違いないでしょ監督。監督70歳代なんだよ?何その感性、格好よすぎるんですけど。

 逃げるアクションもかっこいい。

 とにかくがさつなマックスかわいいんだが、血液袋の主となったニュークス。なぜ大事な血液をそんなに危ないところに引っ掛けるのだ。ごめん意味わかんない。でもラブリーディなんだから仕方ないね。お前もかわいすぎるよ!

 そのあと、女総隊長とワイヴズVSマックスとニュークスの格闘はこの映画の中で一番しびれたお気に入りのアクションシーンだった。

 マックスが握った銃にニュークスがマガジンがん!って入れた瞬間いった。いったね。僕の中の計測針振り切った。利害が一致してるときにやりとりなしで共闘する流れ大好きなんだけど、その系譜の中でもこれはピカイチのやつ。

 非現実的に美しい女たちが鎖引っ張って、隊長援護するのもめっちゃ燃えた。

 フィリオサがまた、彼女のパンチが重くて攻撃もいちいち効果的で無駄がなくてくそかっこいいんだ!全体そうなんだけど殴るときにね。もう起き上がってくんな!っていう徹底的に重い打撃でしっかり活動停止させようという生きるための必死さが毎シーン手抜きなく表現されてて、それが実の詰まったアクションになってる。よくある型だけ合わせてカメラ揺らしてそれっぽく見せるのとかとは違うの。

 もう最高だな。このシーンのためだけにもう一回スクリーンでみる価値あるぐらい最高。

 この前に、マックスが手かせがしゃがしゃ振っても抜けなくて気絶したニュークスの手首にショットガン当てて鎖抜こうとするシーンも激萌えたけど。この血液袋と自分をふっとい鎖で繋ぐという発想?なにそれなんかかわいい。そこで萌えるとかやばいのに、そのふっとい鎖がその後もいろいろ活躍すんのよ~。(尾木ママ先生風に)

 血液袋が主を担いで移動するとことか、マックスが鎖がん!ってひっぱって女たちにチェーンカッターで切れ!って無言でアピールするのとかもすっごいかわいいし、主が「ぶらっどばっくー!!」とか呼びかけるとことか、主が「あの出っ張りにウィンチをかけるんだ!!」ってひらめいたけど、あれは木よって女たちに教えられる主かわええ、かわええしまた、ふっとい鎖チェーンカッターで女(鎖切るのにやりがいを感じている女たち)に切ってもらって長さ足してうまいことするとことか。もうなんで鎖だけでそんな萌えな展開を次から次へと。車の上で宙ぶらりんニュークス鎖で大失敗の巻きとかもあるんですけどねえ。ほんと鎖関係はかわいくて萌えまくりだった。

 てかもうニュークスがかわいくかわいくて。飼いたい。三食エサやるし散歩もしっかり連れて行くし、ムツゴロウ並みによーしよしよし!ってあほほど撫でてやりたい。虫食べちゃうのも目つむってやる。銀のスプレーはさすがに取り上げることになるかもだが。

 

 あとね、ジョーはね嫌えない悪役だね。そんな悪い奴じゃねえ気がするんだよ。

 落下してきた嫁をよける為に車で大転倒とか、もの扱いかもしれんけど、嫁の死を悲しんでその後も杖で祈るみたいな場面もあったし、水も民に分けてたし、植物栽培とかもやってるし、ちゃんと前線のそれこそ先頭に出てくるし。水中毒になるぞ!って群集のメンタルコントロールしてうまいことやっとるし。あんな荒地で未来のない世界でウォーボーイたちに生きがいを与えてやっているし。あの爆音のギタリストにいつ「つかお前うっさいんじゃボケ!!」ってキレるかはらはらしとったけど、最後までキレるとかなく優しいおじいちゃんだったし。僕だったら絶対どっかでキレたな。ちょいったん静かにして。って。会計係に叱られても別に逆切れとかしないし。殺人狂のじじいがつっぱしったときもとくになんもいわんし。めっちゃ銃乱射して目的のワイヴス殺しそうだったのにな。

 え?めっちゃいい奴やん!

 好きでもない相手の子供生まされる女からしたら悪の存在にちがいないけど。

 普通にいい奴だったよ。

 ころっと逝かされたけど。

 テーマが追い込まれた場所でも高い人間性を取り戻す主人公だったそうなので、やはり人をもの扱いしてしまったジョーの死は必至だったのだけど。

 根底にあるテーマとかストーリーがアクションと脱走のなかで、しっかり透けて見えるから、全然軽い感じがないんだよね。キャラクターの背景とかも想像できる要素もみせられるし、すげえなあ。究極の引き算映画。引き算してるけど伝わってくるものは十分豊か。

 殺人狂のおっさんが目をやられたシーンもよかったなあ。

 マックスがひとりで仕留めてまたひとり戻ってくるシーンも格好良かった。あれは七人の侍オマージュらしいが、待つ側と戦闘に向かう側という距離感出すことで、リアルに砂漠を行軍するとはどういうことか戦闘のリアリティが際立つ非常に大事なシーンだったと思う。木枯らし紋次郎とかでいうなら、戦いへ行く支度シーンみたいな。

 砂嵐のシーンもすっげえかっこいい。あの色調露出とか沼の悪夢みたいな風景も前衛アートだったし。

 また思い出して書きたいことあったら補足していこう。