やっさい!シンエヴァ感想

  ああ、疲れた。やっと猫を病院へ連れていけた。

 猫を病院に連れて行くのは、自分が病院行くよりストレスが高い。去年の暮れに猫をネットに入れてワクチン接種に連れて行ったが、まあまあ怒るし暴れて。しかも先生も助手もしっかり押さえておかないから診察台から猫が落ちたし、その前の注射の時はしっかり押さえてないから注射中猫が動いて、注射針が曲がったし、そのうえ「そろそろ健康診断もした方が、麻酔して」とか言われ、麻酔してまで健康診断すんの?ってだんだんこの動物病院大丈夫か?ってなってたんで思い切って、病院変えることに。

 ただ、健康診断とはいえ急ぎの診察じゃないしと、ずるずるきて、いい加減フィラリアの薬の時期だからとやっと重い腰を上げていってきた。

 猫では初めての動物病院へいって、二代目若先生に数十年ぶりに対面。死んでしまった犬が世話になってた。

 やっぱり猫は怒って暴れたが、元気だしまだ若いから、無理やり(か、麻酔して)まで健康診断しなくていいよねという確認を取って帰ってきた。

 疲れた。待ち時間長かったし、猫ももうキャリーバックが小さいし、人間も病院嫌いだしでくたくたになって帰ってきて、部屋戻って畳に崩れ落ちる。猫もおやつ食べたら腹出して伸びて弛緩してた。すごい内弁慶。そのふてぶてしさを外でも発揮しなさいよ。

 

 またエヴァ感想。

 仕事の流儀面白かったな。

 合宿で会議するとこで、ずっと監督が「外へ行って映像を撮れ」とNHKの人に指示するのと、ちゃんと雨風が強くなったとこへインサート用の映像取りに外へ出ていくNHKのひと。ちゃんと使ってる編集。

 番組中盤の監督からの呼び出し。仕事の流儀の庵野回このままじゃ面白い番組にならないという制作へのダメ出し。なぜかカラーの他スタッフも同席。庵野監督、シンエヴァ制作中、ある意味二作同時制作やったんすね。シンエヴァのこと考えながら仕事の流儀の構成とかも考えてたんだ。いや、エヴァに集中しろや!(CVオードリー若林)庵野監督に激レアさんに出てほしい。

 

 さて感想。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・311震災からの復興とその暮らし (電力に頼る他人事の大衆(駿に次いで庵野監督))

 第三村が明らかに福島の復興村へのリスペクトであり、ビレのクルーたちは放射能汚染に晒されながら原発で作業する人たちであって、インパクトは原爆でほぼ置き替えられてましたね。

 駿たんもそうだったみたいですけど(風立ちぬで開き直った)、庵野監督もねアニメ制作なんて仕事で食ってることが後ろめたいと思ってるんでしょうね。功罪で言ったら罪の方が大きいと仕事の流儀でも語ってたし。

 とくにね震災後は自己否定の念もデカかっただろうね。原発事故で最前線で命張った人たちと、遠くの一応安全圏にいてその電力の恩恵受けてる自分たちアニメーターって。食べ物も人の役に立つインフラを作るわけでもない存在だから、第三村でリアルに人の役に立ってる人をちゃんと描かないことには世の中に顔向けできないと感じたんだろうし、まさに地に足つけて生きるということが今までのエヴァには全くなかった部分だから、人間シンジ君を成仏させるには普通の人間を通らせる必然性があったのはわかった。わかったけど、まさかここまでド直球にやるとは思わなかった。

 そもそもエヴァ世界がああなっちゃってる原因にまで手を突っ込むとは。

 まあ、あれですよね。マダオですよね。テレビ版の時から思ってたよ。ユイさんが亡くなったことは受け入れて、妻の忘れ形見シンジを大事に愛情もって育てよという。根本のとこ。

 「そうか、そこにいたのか」じゃねえよ!!

 なに電車一回乗ったぐらいで完了してんだよ。シンジさんTV版のときから何回電車で内省してきたと思ってんだよ。俺だってリアル青森、内省電車で精神崩壊しかけたんだぞ。夕暮れのリンゴ畑抜けて、田園あぜ道にこっち向いて等間隔に並んでるひまわりのあの晩夏の内省電車やばかったんだぞ。一回で済む程度だったんかよマダオは!

 マダオがすごい勢いで語りだしたとき、初見なのにちょっと笑ったもの。ただのマダオやん。長谷川さんと見分けがつかねえ。それにマダオの言ってることがわかりすぎて、ユイにも出会えなかったマダオはいったいどうすればいいんですか?ってなってたもんね。

 ゲンドウ原因説はそれを言い出したらエヴァというアニメ生まれてないから言ったところでなんだけど。

 そうなると庵野監督=ゲンドウの問題=エヴァの提起これが証明できるよな。

 

 

 アディショナルインパクトとか初見で聞いたときはPK戦はいったの?延長なの?ってもう逆にダサいくらい横文字の連発でラストパートの畳みかけは力業すぎて色々面白かった。

 

 笑ったといえば、希望の槍のとどめやったけども。

 初見(実は二回見た)のときは、あのシーン見たことある。何この既視感?って帰ってからはてなブログでほかの方が書いた感想にソードマスターヤマトの引用があって、ビンゴすぎて笑った。それだ。と。その漫画は打ち切りが決まって最終回たしか4Pぐらいで終わらせなきゃいけない剣士物の少年漫画という設定漫画なんだけど。ヤマトが最後の一突きで四天王的中ボスとボスキャラを一気に串刺しにして終わったんだ。なにしろページ数がないから。まんまあれで二回目見た時はもう笑いが抑えられなかった。

 もうシュールすぎじゃないあの映像。シンエヴァはラストパート、巨大な団地妻からの金屏風だからね。寺山的アングラなような、逆にわざとチープに仕上げたアウトサイダーアートのような。面白いことするよなあ。新しいようでむしろ懐かしいような演出でもあって、ほんとアウトサイダーアートやった。若い芸術家の実験的映像作品を見てるような気分になった。

 今回の作品が物凄い画角とかに凝って、市川崑とか実相寺監督の画へのリスペクトから実験してるのが仕事の流儀でわかったから、やっぱ庵野監督って画に強い創作意欲かがあるんだとわかった。

 アスカがシンジにレーション食わせるシーンなんか凄かった。

 アスカの正面からアスカが動くたびカメラ画角も動くとこ。原画どうなっとるんや!自分が書くわけじゃないけど無理、考えたくない!あれもプリヴィスだからできたのかな。原画に西尾さんの名前を見たから、アスカのレーションシーンは西尾さんぽいなと勝手に思ったけど。とにかくあそこすごかった。エヴァ使徒食ってる並みに迫力あった。

 キリがないからまた次回。

 

 

 

 

 ・レイ(イマジナリー)が火垂るの節子でありこの世界の片隅にのすずを辿った理由

 

 ・シンジのアトム化問題。対話することを選べるようになった大人としてのシンジ。

 

 ・ゲンドウとカヲルは人外でスルー。自身の幸せに向き合えなかった組

 

 ・エコロジストかじさんの死に託された箱舟問題