逆詐欺写真のランチ

 先日、職場の目の前にある喫茶店に昼休みを利用して入った。

 前から回転灯あるな、あそこはなんだ?奥まっててようわからんと遠目に気になっていた。家にいるとき思い出してグーグルマップで調べたら喫茶店だと分かった。

 ランチは結構安い。メインの肉料理がどーん!でご飯とみそ汁つき。いいじゃない。

 

 ここ最近の世界情勢から、いろいろ不安定になっているのでお昼ぐらい好きなもの食えって自分に許可出したのでついに攻め入った。

 入店。そしたら煙草臭くてしまったと思うが、オープンキッチンからお店の人が全員私に注目した形の入店であったため引くに引けず、入り口に近い席に着いた。

 メニューもらって全部目を通す。サンドイッチも悪くないな。と思ったけどせっかくだからランチにした。日替わりだったらしくメインは選べるタイプではなかった。

 新聞読んで、一刻も早く出たい気分で待つ。うっかりしてた。コメダが全面禁煙になったから喫茶店=煙草臭いのことをすっかり忘れていた。

 キッチンからはじゅわじゅわ音が立ち始めた。なんか揚げてる?!!

 昼休憩の残り時間にも不安をおぼえつつ待つ。

 15分ほどしてランチが運ばれてきた。

 どーん!の大唐揚げ山盛りに添え物のキャベツの千切りサニーレタスどば!の山盛りだけでいいのに、ゆで卵とハム、ケチャップスパゲティーに漬物。へたしたらあと一品ぐらいなんかあった気がする。半分のコロッケだったかな。と、平皿に厚くひろがった白米とわかめがどっさりの赤だし。

 やばい!食べられるかの量。ちょっと待てえ!脳内でノブさんがつっこむ。写真より3倍くらい実物デカい。写真で見たのはとんかつと生姜焼きのランチだったけど。

 そして時間。ササっと食べて出るが難しいやつ。

 持ちかえりできますか?って聞こうかと思ったけど、そのやり取りで5分は奪われる。へたしたらなんやかんやで昼飯を食う時間そのものがほぼなくなる場合も。なぜなら客層が20代から40代のスーツ着た男ばかりだったので、持ち帰りの文化があるか確信が持てなかった、そこへ「持ち帰りかあ、なんか容器とかある?」っていうくだりが始まったらアウトかもしれない。10分前には店を出なくてはならないので、その時点で20分も食べるための時間がなかったので。

 食べきる方へ舵を切った。

 一個ずつがやたらでかい唐揚げに噛みついた。あつい!!

 すぐに上あごの前歯後ろの皮膚がやけどする。ひい!一瞬でビラビラじゃあ。

 しかもぷりぷりのモモ肉にちゃんと火が通ってるのに、中は柔らかい。衣もしつこくない。油が新しいのか。他のを先に冷まそうかと唐揚げを割る作戦、分厚くて割りばし折れかけて断念。てゆうかこの量と品数で730円とかおもうまい店かよ、大丈夫なんか?と思いつつ、あちあちいいながら食ってたら。

 店の主人らしき男の人が「小麦が三倍に値上がるって、急に上がりすぎだろ」って話してて。ああ、こうやって戦争の足音って日常にジワジワ現れてくるんだなあと。

 あと、そもそも今の物価でランチ安すぎだから。値上げろよご主人。だってこのランチ飲み物もついてんだぜ。じつはホットコーヒーも頼んでたんだよ。もちろん時間のこと見越して、料理と一緒に出してもらった。食後にぬるくなった(もはやアツアツの唐揚げに匹敵する飲み物などない)安いし期待もしてなかったコーヒーだけども、なんならちょっとスペシャリティ寄りにうまかった!一口飲んで、え?あれ?これ結構お高い味だぞ?って。

 ひとりフードファイトの様相で、なんとか赤だし以外を完食して店を出た。

 夕飯は食べられなかったし、なんなら翌朝もまだ空腹感はなかった。

 やべえ店だった。

 まあ、量と時間の都合上もう行かないかもだけどいい店だった。心配になるくらい。

 あと、今後の原油とか輸入食材値上がりのことを考えると今のうちに食べたいもの食べとこうってなってます。

 丸亀うどんとかモスもいっとこうかなあ。