難しいやつ

 ライブ配信終わった。

 

 難しい。難しい問題だ。

 死なないためにどんな形でも延命だけするっていうとこにどんだけ時間と金をかけるのか、そしてそのためにほかの人の時間と金がどれだけつぎ込めるのか。

 高齢者でも体は衰えたがめちゃくちゃ元気に能動的に楽しく生きるひともいるし、若くて健康でももう生きるの辛い楽に死ねるなら今すぐにでも死にたいっていうひともいるし、死亡率の高い病気を医療で克服して、そのあと充実した人生を送る人だっているし、その人が助かるために使われた医療費は、いくらかは毎日死にたくてたまらない人の労働から供給されたお金と時間だったりもするわけで。ある意味、膨らんだ医療費のために余分に働かされて死にたくなってる人もいるともいえるわけで。ただ、今や高齢者からも高齢者限定の医療にかかわる税金まで取り出してはいるが(これもひどい話だと思う)、大西さんの発言は経済の現状、ナウな状況をひたすらにシビアにみて出てしまった言葉なんだろうな。どうにかしないと政治で。政治家の責任だと背負って。

 高度な医療が誰でも受けられるという便利のために死にたくなるような労働が強いられる。このバランスの話やろうな大西さんがしたかったのは。あんまりなどう考えても助からない大病や延命なら自然死選べば、ほかの人がもう少し楽に生きられるよっていうことだったんじゃねえかな。その一方で災害とか続く中、実利のない株とかに大量に税金が使われてたりするんだが。

 だださ、御園座から公演の案内が来て、久しぶりに演目観てたら八割がた中止になってて、時期がらしかたないと思えたが、八月の「志村魂」中止の案内でててすごい喪失感がきた。意味が違うほかの公演休止と。エクモも高度医療やったんやろうけどやっぱり助かってほしかったと思うし、志村けんじゃなくても家族がそうなったらやっぱり治療受けずに自然治癒に任せられるか。っていうのもわかる。

 誰でも助けられた方がいいってなる。

 

 良し悪しで言わぬなら。終戦して久しいこの国だからこそぶち当たる問題。

 人類として大局的に見ようと思えば、科学で寿命のばすのも戦争するのも人間の欲望にのっとってやることだから仕方ないんだけど。急に争いもせず遺伝子のバトンの渡し方もスマートにとかならんわな。なんだろ、今回の発言の掬われ方が、高齢者に限定しちゃったから問題発言になっちゃうけど、老若男女に広げたら人種も含めて命どうする?問題としてもっと核の部分まで多くの人間で話し合う問題提起だったんじゃないだろうか。これに近いのとして、脳死どうする問題が割と近いとこにある気がする。